大学体育スポーツ学研究
Online ISSN : 2434-7957
寄稿報告
コロナ禍における「岡大プログラム」の有効性
鈴木 久雄 小林 雄志太田 暁美高丸 功倉﨑 信子枝松 千尋菅 正樹住本 純設楽 佳世安田 智洋野口 京子正 美智子野上 玲子松井 弘志武田 紘平宮崎 正己水上 雅子塩嶋 理恵中山 恭一秋原 悠小幡 博基伊藤 武彦
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ジャーナル オープンアクセス

2021 年 18 巻 p. 49-55

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抄録

新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって,大学は対面授業をオンライン授業として実施したため,学生の身体活動量が減少した.そこで,我々は大学体育のためのオンライン教材であり,身体活動量の増大に貢献する「岡大プログラム」を開発した.「岡大プログラム」は,健康関連体力を高める運動種目である持久的運動,レジスタンストレーニング,ストレッチングからなる.プログラムの基準はアメリカスポーツ医学会のエクササイズ方式基準,アメリカスポーツ医学会とアメリカ疾病管理予防センターの共同作成のライフスタイル方式基準,そして上記2種類基準を併用した方式基準である.「岡大プログラム」は全国大学体育連合ホームページにて紹介された.その結果,教材一式を63校に提供した.「岡大プログラム」を使用した大学は24校,2,404名の学生が使用した.そのうち本調査に協力を得た大学は19校であり,1,333名の学生が「岡大プログラム」の有効性について評価した.調査期間は2020年7月と8月であった.「岡大プログラム」の理論学習の難易度得点は「ふつう」と回答した学生が73.6%であった.「岡大プログラム」開始前に比べ体力が高まったと答えた学生は70.6%であった.学生は71.5%が運動プログラムを継続できたと回答した.「岡大プログラム」の満足度平均得点は4.0点であり,「満足」「やや満足」と回答した学生は72.4%であった.総合評価平均得点は3.8点であり,「非常によい」「よい」と評価した学生は69.5%であった.「岡大プログラム」は高い評価とその効果を認めたことから,大学体育において本プログラムは有効であることが示唆された.

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© 2021 全国大学体育連合
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