日本航空宇宙学会誌
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大学によるロケット開発 : 経緯と展望(<特集>NPO大学宇宙工学コンソーシアムUNISECの軌跡と展望 第6回)
永田 晴紀湯浅 三郎和田 豊那賀川 一郎
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2015 年 63 巻 2 号 p. 51-57

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抄録
大学宇宙工学コンソーシアム(UNISEC)設立当初のロケット関連団体の多くはハイブリッドロケット研究会のメンバーであり,この研究会の活動の一環として打上げられた機体が,我が国初のハイブリッドロケットとなった.2002年以降はUNISECを舞台に大学によるロケット関連活動は着実に広がり,打上げ実験が可能な場所も全国各地に整備された.非燃焼式ロケットや有翼実験機の開発等,活動内容の多様化も見られた.一方,大学研究室が開発したロケットは未だに宇宙に到達していない.自主開発ロケットによる宇宙到達は技術的ハードルが高く,UNISECにおけるロケット開発の延長上に宇宙をイメージするのは容易ではない.大学におけるロケット関連活動を活性化させ,ロケットが本来持っている若手技術者への強い訴求力を生かすためには,UNISECにおけるロケット関連活動の延長上に宇宙をイメージさせるための新たな方策が望まれる.
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© 2015 一般社団法人 日本航空宇宙学会
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