抄録
睡眠は児童青年期の子どもの健康と発達に不可欠である。この時期の睡眠は,生理的発達による変化に加えて,家族や周囲の環境の影響を受ける。情報通信機器やゲームの使用が子どもの睡眠に影響を与えていることも指摘されている。子どもの良好な睡眠習慣を確立するうえで保護者が果たす役割を考慮すると,睡眠教育は子どもと保護者の両方をターゲットとする必要がある。本稿では,児童青年期の睡眠と情報通信機器・ゲーム使用状況を示すともに,乳幼児のこれらの使用についてのガイドラインを紹介する。これらの現状に対して,乳幼児期から青年期にどのように睡眠教育の取り組みを行うかについて議論したい。