睡眠と環境
Online ISSN : 2758-8890
Print ISSN : 1340-8275
総説論文
「睡眠」と「発達」
- 神経発達症児の睡眠教育を含めて -
堀内 史枝
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2020 年 15 巻 1 号 p. 12-18

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抄録
睡眠は子どもの心身の成長および発達に必要不可欠である。睡眠のパターンは,胎生期から存在するが,その構造や生理は中枢神経系の成熟度と大きく関連する。自閉スペクトラム症や注意欠如・多動症などの神経発達症児は定型発達児と比較して,睡眠の質・量・規則性の問題を有している場合が多い。睡眠の問題は,不眠障害,過眠障害,睡眠時随伴症(パラソムニア),呼吸関連睡眠障害,睡眠関連運動障害,概日リズム睡眠-覚醒障害など多岐にわたり, 幼少期より症状が出現する場合も少なくない。なかでも,入眠困難と概日リズム睡眠-覚醒障害は,睡眠教育が重要であることはこれまでにも報告がある。本稿では,神経発達症と睡眠障害の関連について述べた上で,神経発達症児への早期の睡眠教育の重要性について述べる。
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© 2020 一般社団法人日本睡眠環境学会
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