気ぜわしい師走がやってきました。
今号から,短期集中連載「サイバースペースとセキュリティー」を6回シリーズでお届けします。昨今,サイバー空間に関連した見えない脅威や知らないうちに巻き込まれてしまう犯罪が多いことを不気味に思います。以前,危険は目に見える形でやってきました。ところが今,泥棒は遠隔操作で盗みを働き,重要機密をネット上にばら撒きます。
不可視だけれども確実にある脅威を見極めること。今何が起きているのかを知り,この時代を生きる者としてどう振る舞うべきかを考えること。今の時代の環境を冷静に見極め,インターネットとの「依存」以外の付き合い方を探ること。これらを,異分野の識者の協力を得て試行していく連載です。第1回は,サイバー空間とインターネットが浮き彫りにする人間の本質と未来について,哲学者の東氏に語っていただきました。
現代のネット環境はほんの20年ほど前に出現したばかりです。この連載が,インターネットとともにあること,サイバー空間の中で生きることについて,冷静に考えるきっかけとなれば幸いです。今号では,サイバー攻撃被害の実態も記事として取り上げましたので,併せてお読みください。
2016年,日本電子出版協会が30周年を迎えた節目に,日本の電子出版の歩みを振り返り今後を考える記事を掲載しました。また,今回の「この本!~おすすめします~」は「電脳読書の勧め」です。電子書籍ならではの読書の世界を紹介しています。
「視点」の樋口氏も,学術および社会が大きく変容しつつあることを指摘しています。変容の時代を認識して,自覚をもって対応する必要性を感じます。
「デジタルキッズ」に向けた新たな学びを実践するCANVAS,博物館ドキュメンテーション,介護ロボット技術,いずれも最前線の現状を紹介します。
2016年に20周年を迎えたJSTの発行誌として,情報の切り口で,これからも皆さまの役に立つ記事を掲載していきます。なお,名和氏の連載は都合により10月号に続いて今号も休載とします。(KM)