抄録
地図は地球を小さな平面に記述したものであるため,記述に原理的な限界があった。したがって,計算機に地図を入力して,そのまま地図情報として処理しても,この限界を越えることは難しい。しかし,地図,その他のデータを基にして,数値で地域の状態を記述する地域モデルを構築することによって,高さを含めた3次元の空間を表現することができる。さらに,必要であれば時間を含めた来歴管理も可能である。この立体地理情報システムによって,地形や景観の解析,施設の3次元管理などの従来の地図を越えた応用ができるようになった。今後は,地球環境のモニタリングなどへの応用展開も期待されている。